第八章 02

 ――その夜、俺は夢を見た。
 眠っているのか起きているのかよくわららないまどろみの中で、桃子の夢を見た。
 夢の中の桃子は、笑っているとも泣いているとも判断できない、不思議な表情をしていた。
 ……どうしてそんな顔をするんだ?
 世界のすべてが最悪の不幸に見舞われても構わない。
 それでも、桃子だけには笑っていてほしかった。





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