はじめて識る世界は、なによりも美しかった―― 【連載中】

※この作品は個人によって創作されたフィクションであり、実在の人物、団体、企業、国家等とはなんら関係がありません。また、当作品には暴力描写・残虐描写・性描写が含まれています。18歳未満の方や苦手な方は閲覧をお控えください。

《この世界はあまりにも残酷で残虐で暴力的で醜い。そこが美しいの!》

――死神はそう言った。

ストーリー

「シディアスの騎士」――それは、光纏う剣を振るう世界の守護者。
クリスティーナ・レオンハルトは幼少の頃、シディアスの騎士に命を救われる。

それから数年後――17歳になり、念願のシディアスの騎士の見習いとなったクリス。
彼女はそのとき、任務で世界の最果てにいた。
地下に存在していた謎の研究所。クリスはその最深部で、ひとりの少年と出会う。

日本人の少年――名は真城惺。
しかし惺は、世界のすべてを“喪って”いた。

――それから約1年半後。
19歳になり、見習いから「正騎士」となったクリスは、荒野の地に降り立つ。
そこで彼女は、人生を左右する出来事と遭遇することになる。

やがて、20歳になったクリス。
彼女が世界を喪った少年と再会するとき、物語は動き出す――


「星術」と呼ばれる魔法的な特殊能力が存在する現代の地球。
架空の大陸「フォンエルディア」を舞台に繰り広げられる、女性騎士と少年の冒険譚。


当作品の前編であり、「未来」の物語である大長編小説『いま、この翼を広げて』はこちら↓

本編

登場人物・設定解説

シディアスの騎士

クリスティーナ・レオンハルト主人公。緑がかった長い金髪をハーフアップにしている。瞳の色は澄んだ空色。
物語の途中で、シディアスの騎士の見習いに当たる「準騎士」から「正騎士」に昇進する。
正義感が強く、優しく穏やかな性格。男性経験がないのでその手の話は苦手。
レイリア・レビンソンクリスの親友であり、姉貴分に当たる。鮮やかな茜色の髪とハシバミ色の瞳が特徴的。シディアスの騎士が誇る「光の弓」を扱う。
真城 蒼一(ましろ そういち)シディアスの幹部のひとり。階級は「煉騎士」。長身で精悍な顔立ちをしていて、淡い亜麻色の髪と鳶色の瞳が特徴的。ふだんはおちゃらけていることが多いが、実は剣術と星術の腕前は一級品。頭も切れる。
ティアース・ハルメリアレイリアの同期。長身で美形。栗色の髪が印象的な好青年。若手の中では随一の剣の腕前を誇る。シディアス内部でもプレイボーイとして有名。
アーシャ・フォセットレイリアやティアースの同期。長い黒髪をポニーテールにしている。レイリアと同じ光の弓を扱う。事務作業が得意なため、上司である蒼一からよく丸投げされている。
ユーベル・レオンハルトクリスの父。シディアスを束ねる総長。階級は最高位の「天騎士」を戴く。
「剣聖」と謳われる剣の達人であり、指揮能力も抜群に高い。シディアスの生ける伝説として、世界的に著名な存在である。
「シディアス」と「シディアスの騎士」

世界を導く最高機関が「世界政府」であり、それが有する国際的軍事組織が「シディアス」。
それを構成するのが「シディアスの騎士」で、〈マーシャル・フォース〉を始めとする高度な戦闘技術と星術行使能力を有している。
総本部が存在するのは、フォンエルディアの首都エルドラード。

真城家の子どもたち

真城 惺(ましろ あきら)蒼一の息子。父親譲りの淡い亜麻色の髪と、幼いながらも整った顔立ちが特徴的。
ヴィクター研究所の最深部で眠っていた。世界のすべてを”喪って”おり、透明な瞳にはなにも映らない。
真城 悠(ましろ ゆう)蒼一の娘で、惺の双子の妹に当たる。鮮やかな金髪と碧眼が印象的な美少女。
8歳のとき、ヨーロッパにてプロのピアニストとしてデビューを果たしている才女でもある。

レビンソン一家

アマンダ・レビンソンレイリアの母。男勝りの性格をしており、口調も豪快。茜色の髪とハシバミ色の瞳は子どもたちに引き継がれている。
ギリアム・レビンソンレイリアの父。アッシュブロンドの髪をオールバックにしている。妻よりも体が小柄で、頭も上がらない。
個人輸送業〈アーク・レビンソン〉の社長を務めている。
アレックス・レビンソンレビンソン家の長男で、レイリアの3つ上の兄貴。既婚者。妻と一緒に、〈アーク・レビンソン〉の事務作業をすべて取り仕切っている。本編では名前しか登場しない。
レオナルド・レビンソンレビンソン家の次男。クリスとは同い年。父親譲りのアッシュブロンドの髪と、母親譲りのハシバミ色の瞳をしている。
飛行空艇アーク・レビンソンの見習い操縦士。性格は大ざっぱで、ややいい加減。
アルマ・レビンソンレビンソン家の末っ子。母親や姉と同じ茜色の髪とハシバミ色の瞳。年齢は惺と一緒。
素直で思いやりのあふれた優しい性格をしている。
個人輸送業〈アーク・レビンソン〉と飛行空艇アーク・レビンソン

〈アーク・レビンソン〉は、ギリアムが一代で築き上げた運送会社である。荷物や郵便物の取り扱いが年々増えているため、経営は上々。
事業範囲は広大なフォンエルディア大陸全土に渡り、それを可能にしているのが、中型飛行空艇アーク・レビンソンである。内部で生活できるよう、アーク・レビンソンにはキッチンや家具などが運び込まれている。

暗殺者

アヌビス正体不明の暗殺者。漆黒の外套を身に纏い、様々な表情が浮かんだ白い仮面をつけている。2メートル近い身長を誇るが、性別は不明。
老若男女の声を無理やり合成させたような不気味な「声」が、脳に直接届いてくる。
得物は禍々しい気配を放つ大鎌――ウォーサイス。
シルバーワン十代半ばの少女。銀髪と深紅の瞳が特徴的。口数は少ない。
50口径の銃を片手で扱う膂力の持ち主で、ナイフを使った近接格闘も得意。