第一幕 第三場

 音楽先行で明転。照明はパフォーマンス用。
 場面はパーティー会場・ダンスパフォーマンスに切り替わる。
 中央にパフォーマンス用のステージがあり、そのまわりを囲むように立食用のテーブルがいくつか置かれている。
 パーティー参加者、テケスタ、西園寺、東郷、藤枝、来客に扮したアンサンブルたちはすでに全員板付きの状態。
 テケスタによるダンスパフォーマンス。
 ダンスが終わると照明がパフォーマンス用から通常のパーティー会場用に切り替わる。
 テケスタが下がり、ステージの上に西園寺が上る。

西園寺「ウルトラパフォーマンス集団テケスターズの皆様、素晴らしいパフォーマンス、ありがとうございました。ご来場の皆様、もう一度拍手を! (拍手が終わって)ご来場の皆様方。本日はお忙しい中お越しいただき、まことにありがとうございます。今宵は真城家長女、真城小夜子の婚約記念パーティーを開催いたします!」

 一同、拍手。
 小夜子がステージに上がる。

小夜子「皆様、本日はわたくしのためにわざわざお集まりいただき、まことにありがとうございます。わたくし真城小夜子は来年の春、綾瀬グループの綾瀬貴之様と結婚することが正式に決まりました」

 一同、拍手。

小夜子「貴之様は聡明で、なおかつ優しい方だと伺っております。わたくしはまだまだ未熟者ですが、貴之様と一緒に幸せな家庭を築いていこうと、ここに固く誓います。そして、真城、綾瀬両家に今以上の繁栄を約束いたしますわ」

 一同、拍手。

小夜子「どうか皆様、こんなわたくしではございますが、温かく見守っていただけたら幸いです」

 一同、拍手。

西園寺「さあ、堅苦しい挨拶はここまでにして、しばらくの間、ご歓談をお楽しみください!」

 西園寺と小夜子、ステージから下りる。
 来客との歓談。それを見守るテケスタの三人。
 周囲が暗転し、テケスタと小夜子の上だけスポットライト。
 
龍一「タ……ターゲットを確認」

史郎「うわ、すごいかわいい!」

隼人「驚いたなー。想像以上だ。ねえ龍一……(龍一、黙ってる)龍一?」
 
龍一「可憐だ」

隼人「は?」

龍一「い、いや、なんでもない! 仕事に戻るぞ!」

史郎「よし!」

 離れたところに佐倉登場。
 彼女の上にスポットライト。
 小夜子のスポットライトは消える。

龍一「佐倉さん」

佐倉「こちら佐倉」

龍一「ターゲットを確認しました」

佐倉「了解」

龍一「むっちゃくちゃかわいいです」

佐倉「は?」

龍一「いえ、なんでも」

佐倉「じゃあ打ち合わせどおりに動いて」

龍一「はい。パーティーが終わるまでは動かない」

佐倉「そう。彼女が自室に戻ったときが勝負よ」

隼人「了解!」

佐倉「なにかあったら連絡して。がんばってね」

 佐倉退場。
 彼女のスポットライトが消える。

龍一「よし。いったん解散だ。定時になったらポイントAに集合!」

 テケスタ退場。
 彼らのスポットライトが消える。
 照明が通常のパーティー会場用に切り替わる。
 ステージの上に西園寺が上がる。

西園寺「皆様、本日も宴もたけなわとなってまいりました。小夜子様の婚約記念パーティーも、このあたりで幕となります。ここにはいらっしゃらない主催の真城秋彦様に代わりまして、わたくし西園寺が最後の御礼を述べさせていただきます。本日はお越しいただき、まことにありがとうございました!」

 一同、拍手。
 西園寺、小夜子退場。
 東郷を除き、その場にいる面々、順次退場していく。
 周囲が暗転し、東郷にスポットライト。

東郷「こちら東郷。龍一、応答せよ」

 離れたところに龍一登場。
 彼にスポットライト。

龍一「はい」

東郷「ターゲットが退出したのを確認した。おそらく部屋に戻るだろう」

龍一「了解。執事さんは?」

東郷「ターゲットと一緒だ。部屋まで付き添うだろうが、ずっと一緒にいるわけはないだろう」

龍一「厄介ですね。できるだけ彼がいないところでターゲットを確保したい」

東郷「俺に考えがある」

龍一「ほんとですか」

東郷「ああ。だからおまえたちは安心して準備してろ」

龍一「わかりました」

 龍一退場。
 彼のスポットライト消える。

東郷「さて、しっかり働いてくれよ坊やたち。おまえたちが成功しないと、俺の仕事が始まらねえからな」

 東郷退場。
 暗転。


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